みなさんこんにちは。リブリッチ大井町店の石井です。
本日は「仙台坂」のご紹介です。
仙台坂
品川区北品川にある「仙台坂（せんだいざか）」は、江戸の面影を今に伝える情緒ある坂道として知られています。旧東海道からほど近く、かつての宿場町の風情を残すエリアに位置しており、ゆるやかな傾斜の坂道を歩くと、古き良き時代と現代の都市生活が美しく交錯する独特の雰囲気を感じることができます。
由来
この坂の名前「仙台坂」は、江戸時代にこの付近に仙台藩伊達家の下屋敷があったことに由来します。大名屋敷が立ち並んでいた当時、坂の名前には各藩の名がつけられることが多く、仙台坂もその一つ。伊達家の屋敷は広大な敷地を誇り、現在の北品川から東品川にかけて存在していたと言われています。その名残をとどめるように、坂の周辺には今も歴史を感じさせる建物や石碑が点在しています。
魅力
坂を登る途中には、緑に囲まれた静かな住宅街が広がり、近隣の喧騒とは一線を画す穏やかな空気が漂います。春には桜が咲き誇り、道を彩るピンクのトンネルは思わず足を止めたくなる美しさ。秋には紅葉が坂全体を包み込み、四季折々の自然が楽しめるのも仙台坂の魅力の一つです。
また、仙台坂周辺には文化的なスポットも多く存在します。少し足を伸ばせば「品川神社」や「荏原神社」といった由緒ある神社に立ち寄ることができ、古くからの品川の歴史を感じられます。さらに、旧東海道沿いには昔ながらの商店やカフェ、リノベーションされた古民家レストランなども点在し、散策にはぴったりのエリアです。歴史好きの方だけでなく、ゆっくりと街歩きを楽しみたい方にもおすすめです。
現在の仙台坂は、交通の便が良い都心近くにありながら、静けさと落ち着きが守られた貴重なエリアです。品川駅や北品川駅から徒歩圏内でアクセスも良好。週末には地元の人々や観光客がゆっくりと坂を上り下りし、写真を撮ったり、歴史を感じながらのんびりとした時間を過ごしています。
かつての大名の屋敷跡が、今では穏やかな住宅地として人々の暮らしを見守る場所となった仙台坂。過去と現在が自然に溶け合うその姿は、品川という街の懐の深さを象徴しているかのようです。華やかな再開発が進む品川の中で、歴史の息づかいを感じられるこの坂道は、訪れる人に静かな感動を与えてくれます。
忙しい日常の中で、少し足を止めて歴史と自然に包まれる時間を持ちたい。そんなとき、仙台坂をゆっくり歩いてみてはいかがでしょうか。都会の中にひっそりと残る「江戸の風景」が、きっと心を穏やかにしてくれるはずです。
